若手研究者PROFILE 2023_11
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研究内容神経系、免疫系、代謝系の連関を通して生命現象を理解する38出典1. Kumanogoh A, Kikutani H. Immunological functions of the neuropilins and plexins as receptors for semaphorins. Nature Reviews 業績2. Kang S*, Nakanishi Y* (*Equally contribution), Kioi Y, Okuzaki D, Kimura T, Takamatsu H, Koyama S, Nojima S, Nishide M, Hayama Y, 免疫・感染症疾患・病態神経科学分子・細胞機能・生命情報KEYWORDImmunology. 13(11):802-14. 2013.Kinehara Y, Kato Y, Nakatani T, Shimogori T, Takagi J, Toyofuku T and Kumanogoh A. Semaphorin 6D reverse signaling controls macrophage lipid metabolism and anti-inflammatory polarization. Nature Immunology. 19(6):561-570. 2018.3. Nakanishi Y, Tan M, Ichiki T, Inoue, Yoshihara J, Maekawa N, Takenoshita I, Yanagida K, Yamahira S, Yamaguchi S, Aoki J, Nagamune T, Yokomizo T, Shimizu T, Nakamura M. Stepwise phosphorylation of leukotriene B4 receptor 1 defines cellular responses to leukotriene B4. Science Signaling. 11(544):eaao5390. 2018.「心腎連関」、「腸脳連関」など固形臓器間の相互作用については長年研究が進められており、臓器間の相互作用が生体恒常性維持を担うことが明らかとなっています。一方で、臓器同士の接続を担うプラットフォームである神経系、免疫系、代謝系などのシステムはそれぞれ独立に研究が進められておりましたが、これらのシステムの相互作用に着目した研究が近年注目を集め始めています。中でも免疫細胞の代謝が免疫応答を制御する(免疫代謝)、神経伝達物質が免疫応答を制御する(神経免疫)、など神経系、免疫系、代謝系の中の2つの系に着目した研究が主に進められています。しかし、臓器連関の本質的理解にはこれらの3つの系の連関・相互作用を包括的に解明する必要があります。私は神経ガイダンス因子であるセマフォリン分子群1)の多様な機能に着目し、神経系、免疫系、代謝系の3つの系の連関・相互作用をセマフォリン分子群という「窓」で検討し、連関メカニズムを解明中西 由光NAKANISHI Yoshimitsu 医学系研究科 先端免疫臨床応用学特任助教researchmaphttps://researchmap.jp/fdksdeij-adrf32cd神経ガイダンス因子による神経-免疫-代謝連関機構の解明

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